日経テクノフロンティア No.163 2001.7.9

自由曲面ミラーカメラ、歪みなく広角画像撮影、ヴイストンが開発

(日刊工業6/15)

天井に取り付ければ地面や壁画をきれいに写し出せる広角撮影向きの新型カメラを、研究開発型ベンチャー企業のヴイストン(大阪市)が開発した。従来のカメラはレンズを使い、広角撮影をすると画像の周囲が歪むのが避けられなかった。新型カメラはレンズの代わりに特殊な面形状を備えた反射鏡を使うことのより、周囲が歪まないようにした。撮影可能な角度は約140度で、広い範囲が見渡せる。大学や企業の研究所向けに売り込んでいく。

一見、誰でも考えつきそうなアイデアだが、コロンブスの卵と言えるだろう。従来のカメラはデジタル処理技術を使って画像を補正する必要があるが、新型のカメラは補正をしなくてもきれいな画像が得られ、システムが簡素化できる。プラスチックの射出成型を利用して簡単に、安く作れる利点もある。広角カメラは監視用途などで、需要があり、今回は実用性が高い。


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